知らないと損をする健康保険-その1 高額療養費-

昨日、テレビのミヤネ屋で、「健康保険の賢い利用法」という特集をしていました。

健康保険には、高額療養費や出産育児一時金、出産手当金、傷病手当金、埋葬料などお得な制度があるのですが、「申請しないともらえないので、忘れず申請しましょうね。」という内容の放送でした。

 

確かに、国や健康保険協会が、がんがん宣伝しているわけではないので、知らない人がいるのは無理のないことです。

知らなかったので申請せず、もらえなかったというのは、せっかく保険料をかけているのに、もったいない話です。

 

条件に該当するものは、手続きが面倒でも、きっちり申請したいですね。

 

テレビでも紹介がありましたように、健康保険には、お得な制度がいくつかありますので、順に紹介していきたいと思います。

 

まずは、高額療養費です。

 

病院で手術や入院をすると、窓口で支払う医療費が高額になり大変ですよね。

しかし、「高額療養費」の支給申請をすれば、あとで医療費が戻ってきます

ざっくりした話になりますが、例えば、ひと月で医療費が100万円かかったとすると、病院の窓口で30万円支払わなければなりません(3割負担)。

しかし、申請をすれば、

1か月の支払い限度額は、80,100円+(1,000,000-267,000円)×1%=87,430円となり、300,000円-87,430円=212,570円が戻ってくるわけです。

 

また、事前に申請することで、窓口負担を軽減する方法もあります。

自分が加入している公的医療保険から「限度額適用認定書」の交付を受け、病院の窓口で提示してください。

この認定書を提示することで、病院の窓口での支払いを負担の上限額(今の場合で言うと87,430円)にとどめることができます

これは、高額療養費が病院に直接支払われることになるからで、高額療養費の申請をすると支給まで3か月ほどかかるので、経済的にも助かりますよね。

 

なお、高額療養費は月単位(1日から末日まで)で、食費や差額ベッド代などは対象となっていませんので、ご注意ください。